これはあくまでも
個人的な意見です
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LastUpdate 2006/5/28
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■出会い
仕事としての耐震診断との出会いは、校舎(小学校)の耐震診断です。
1987年の業務日誌に記録があります。
結果は、「壊れる危険がある」でしたが、役所の都合で、どの小学校も
「すぐに倒壊のおそれはないものと思われる」という報告になりました。
■変遷
その後、1990年頃から、特定の構造事務所の方々が集まって、相談しながら、
主に公立学校の耐震診断をし、耐震改修工事の設計をする期間が10年ほどあり、
各地の公立学校には、見慣れたバッテン(×)が設置されました。
■民間への拡大
いろいろな思惑もあり、法整備も進めながら、1995年の兵庫県南部地震を
理由に、民間木造住宅の耐震診断と耐震改修工事を促進させよう、となります。
■診断結果の責任
耐震診断をした結果、「安全である」という結果が出た場合、その後の地震で
その建物が倒壊した場合、誰が責任を取るのでしょうか? 建築士です。
判定基準は、事実上、「財団法人 日本建築防災協会」が決めています。
ただし、診断書には「壊れない事を保証するものではない」と書く事が義務です。
診断をした建築士は、建築士法により、裁かれます。
■結論
こんな割りの悪い仕事は無いですね。 役人も一度実務を体験すべきですね。
必然的に、「倒壊の危険がある」という結果にした方が、責任回避が出来ます。
その結果、依頼された住宅にお住まいの方々は、ほとんどの方が心配になる。
■実際はどうなのか
どの分野(例えば食品など)でもそうですが、一部に手抜きをする業者はいます。
ただし、役所の補助の対象となっている、昭和56年以前の建物を建てた職人さん、
大工さん達は、少なくとも、今の業者よりは、建物を知り、地震を知って建てていた。
と、私は思います。ですから、行政の補助の対象が間違っている、と私は考えます。
むしろ対象となる年代の建物は安全な場合が多いのではないでしょうか。
もちろん、「財団法人 日本建築防災協会」の規準ではそうではありません。
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